★専門学校やマンガスクールに通う心構え
専門学校や講座などは、漫画家をめざす人なら一度は調べたことがあるかもしれません。
簡単に言うと、「漫画家になるための色々なことを勉強できる場所」です。
学べることは単純に漫画を描く技術だけではなく、業界の実際の様子、出版社(編集)とのつきあい方などのノウハウも、プロの講師から学ぶことができます。
もちろん、学校を卒業しても、漫画家になる資格がもらえたり、デビューの約束があるわけではありません。
「お金を払ってるんだから、学校が裏技やコネで自分を漫画家にしてくれるはずだ」という考えは、大きな間違いです。
あくまで、デビューを勝ちとるのは、自分。
学校は、「デビューをつかみとる力を養い」、「漫画で生きていく術を学ぶ」ための場所だと思ってください。
学校に通うメリットって?
メリットとしては、以下のような点があげられます。
1.プロの視点から意見をもらえる
2.様々な情報が入ってくる
3.おなじ志を持つ仲間から刺激をもらえる
プロの漫画家さんから話を聞いたり、指導してもらえる機会なんて普通はないです。
客観的に自分の作品を見てもらい、実績ある第三者から意見をもらうことで、自分では気付かなかった足りない部分を知ることができます。
さらには、改善方法までも教えてもらえれば、ひとりで悩んでいるよりずっと速く腕を上げることができるでしょう。
プロの漫画家さんですから、自分の目で見て体験した経験談もたくさん持っています。
漫画の描き方だけでなく、そういった業界人しか知らない情報を教えてもらえるのも、メリットのひとつです。
また、生徒の中には既に「持ち込み」や「アシスタント」を経験している人なんかもいます。
まだ持ち込みやアシスタント経験のない人は、その人たちから話を聞くだけでも得るものは大きいでしょう。
そして、まわりはみんな「同じ志を持つ仲間」という環境も、実は非常に大切です。
ひとりで描いていると、行きづまってどうしようもなくなってしまう時もあると思います。
でも、学校に行けば、自分よりすごく頑張っている人がいたり、同じ悩みを相談しあい、励ましあえたり。
そういう、たくさんの刺激をもらえる環境というのは、なかなか得がたいものです。
「ぜったい漫画家になる!」というモチベーションを保つのに、仲間の存在は、とても大切です。
気をつけなければいけないこと
学校に通うメリットは多いですが、逆に気をつけなければならないこともあります。
第一に、絶対に受け身はダメということ。
学校なので、基本的には講師が大勢の生徒を見る形が多いです。
授業の時間内では、どうしても全体への指導になってしまいます。
小学校や中学校のようにただ授業を受け、言われた通りのことをやるだけでは、得られるものは多くないかもしれません。
義務教育以降は自己責任の世界です。
同じ学校に通い、同じ授業を受けても、自ら学ぶ姿勢がなければ、ただ無駄なお金と時間を費やすだけになってしまいます。
「他の生徒より多くのことを聞きだしてやる!」くらいの意気込みで先生に食らいついていくようにしましょう。
夢を叶えるためには、かっこつけてはいられません。
「恥ずかしい」「迷惑かな」などの遠慮は捨て、自分から先生に何度も質問しに行ったり、課題を出してもらったり、とにかく払った授業料分以上のものを得られるように心がけてください。
また、もうひとつ気をつけてほしいのは、流されないこと。
漫画家をめざす人があつまる専門学校とはいえ、中にはやる気のない人、先生や他人のアドバイスをまったく聞かない人などもいます。
そういう人と一緒にいると、その空気に流されてしまう場合があります。
そうなるとかなり危険で、貴重な時間を無駄にしてしまうことになります。
学校で腕を上げるために必要なのは、泥臭くても努力し続ける強い意思と、人の意見に素直に耳を傾ける柔軟な心です。
学校へはあくまで学びに行っているのであり、遊びに行っているわけではありません。
それを肝に銘じ、自分にいい影響を与えてくれない人とは、距離を置くようにしましょう。
自分に合った場所を探そう
専門学校やマンガスクールに通いたいと思っても、どんな学校がいいのか、なかなかわからないと思います。
まずは、各学校に資料請求をしてみましょう。
学校ごとのカリキュラムや授業料、卒業生の声などをよく読み、比較するのが一番です。
デジタル作画を学びたいなら、その授業を選択できる学校に。
ある程度基礎はあるけどもうひとつ伸び悩んでいるなら、個別指導に力を入れている学校。
自分に今足りないものはなにかしっかり分析し、慎重に選んでくださいね。